日本耳鼻咽喉科学会会報
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原著
ボイスプロステーシス (PROVOX2®) 留置後のシャント孔拡大に対する自家脂肪注入術
小松原 幸子花牟礼 豊須田 佳人春田 厚笠野 藤彦鹿島 直子
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2008 年 111 巻 5 号 p. 412-415

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抄録

耳鼻咽喉科領域では, 脂肪注入術は, 主に声門閉鎖不全に対し行われる方法である. われわれは, 喉頭摘出後にボイスプロステーシス (PROVOX2®) を留置したがシャント孔が拡大し, 保存的には縮小困難であった症例に遭遇した. この症例に対し, 声帯内脂肪注入術を応用して, シャント孔周囲に脂肪を注入した. その結果, シャント孔の十分な縮小が得られた. これにより, ボイスプロステーシスを用いた発声が継続可能となった.

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© 2008 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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