2001 年 90 巻 6 号 p. 1073-1075
症例は44歳,女性.幼少時より低身長,下肢O脚を認めている.後縦靱帯,黄色靱帯骨化症の診断のもと,頸椎,胸椎椎弓形成術を施行されており,今回,低身長精査のため当科紹介入院となった.副甲状腺機能亢進症,下垂体性小人症,ビタミンD (VtD)依存性くる病は否定的で, TmP/GFRは低値を示したため低リン血性VtD抵抗性くる病と診断した.本症例は典型的な検査値を示さず診断に苦慮した.更に,脊柱管内靱帯骨化症を合併したため貴重な症例と考えられた.