日本内科学会雑誌
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III.診断と治療
4.発作性夜間血色素尿症
西村 純一金倉 譲
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2012 年 101 巻 7 号 p. 1953-1959

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抄録

発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobinuria:PNH)は,補体介在性の血管内溶血とそれに伴うヘモグロビン尿,血栓症,骨髄不全を3大症状とする.PNHの診断には,1%以上のPNH型赤血球を証明し,かつ溶血所見を認めることが重要である.PNHの溶血に対する治療薬としてヒト化抗C5単クローン抗体であるエクリズマブが開発され,顕著な溶血抑制効果が示された.エクリズマブは溶血のみならずPNHの多くの症状を改善し,患者の生活は一変した.

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© 2012 一般社団法人 日本内科学会
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