日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
肺アスペルギルス症に併発した肺胞蛋白症の1例
小林 隆夫海老名 雅仁大島 美和子内山 美寧西條 康夫渡辺 彰貫和 敏博
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 88 巻 1 号 p. 135-137

詳細
抄録

症例は50歳,男性,喀痰の増加を主訴に精査,気管支鏡下肺生検で肺胞蛋白症と診断,気管支肺胞洗浄液と喀痰の培養からAspergillus flavisが検出された.抗真菌薬の投与にもかかわらず血痰が増加し,右肺上葉切除術を行ったところ,胸部X線写真, CT上肺胞蛋白症の所見の改善が認められた.肺胞蛋白症は肺感染症や悪性腫瘍,有害物質の吸入後に続発することがある.本症例は,肺アスペルギルス症の手術後に無処置で肺胞蛋白症の改善がみられ,肺アスペルギルス症と肺胞蛋白症との関連が示唆された.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top