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X線診断による臓器・組織線量, 実効線量および集団実効線量
丸山 隆司岩井 一男西沢 かな枝野田 豊隈元 芳一
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1996 年 45 巻 12 号 p. 761-773

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抄録

X線診断による実効線量および集団実効線量を, 実態調査で推計された診断件数と実験で測定された臓器・組織線量に基づいて評価した。臓器・組織線量は, 成人および子供ファントムを用いて, 該当する臓器・組織の線量を熱ルミネセンス線量計で測定した。実効線量 (あるいは実効線量当量) は, 該当するすべての臓器・組織線量との組織荷重係数の積和として計算された。
結果の一例として, X線診断1件あたりの実効線量は, 心臓血管造影検査の場合, 男性で約7mGy, 女性で9mGyであり, 胃のバリウム造影検査では約3mGy (男女とも) であった。1986年におけるX線診断による集団実効線量は, 撮影で104×103人Sv, 透視で118×103人Svで, 合計では222×103人Svであった。

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