臨床神経学
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肥厚性硬膜炎は「IgG4関連疾患」か?
陸 重雄橋詰 良夫吉田 眞理陸 雄一
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2009 年 49 巻 9 号 p. 594-596

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抄録

肥厚性硬膜炎(hypertrophic pachymenigitis;HP)はmultifocal fibrosclerosis(MFS)の部分症状であるという考えがある.自己免疫性膵炎は,MFSの一病変と捉えられるようになり,これら全身の線維化をきたす疾患で,病巣に多数のIgG4陽性形質細胞が出現し,IgG4の関連する全身疾患という概念が提唱されている.これまで,HPでIgG4陽性形質細胞が出現するか否か不明であったが,自験例の硬膜病変にIgG4陽性形質細胞の出現をみとめた.HPはIgG4関連疾患の可能性がある.

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© 2009 日本神経学会
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